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サンクト・ペテルブルグ
エポック2の戦略

天文台プレイ

サンクト・ペテルブルグの出発点となるのは、天文台プレイである。基本的に貴族が1枚多く引けるので、ゲーム終了時の貴族種類点ボーナスが跳ね上がる。8種類以上集めたいところである。8種類集めようとすると、ダブりが生じてしまうので、「建て替え」の貴族が出たら優先して取らなければならない。手札がきついので、うまくさばいていかないといけない。貴族や建て替え貴族が回ってきたのに、手札がいっぱいで取れないということは、絶対避けなければならない。この「手札マネージメント」はサンクト・ペテルブルグの基本中の基本であり、天文台プレイを通じて培われると考える。もちろん、手札が4枚まで持てるようになる「倉庫」のカードは必須ではないが強いので、優先してとるべきである。

少し慣れてくると、第1ターンに天文台をゲットできたら、貴族の山を引くべきではないということに気が付く。最初に貴族を引くと、手札がそのうち、さばききれなくなるのである。第1ターンで引くべきは職人(緑)の山札であるのは間違いない。この第1ターンに職人か貴族か、どちらを引くかについては論争がおこったが、数百回のプレイングより、職人を引くべきであることは経験的にもう明らかである。


建て替えプレイ

第1ターンの親番が「建て替え」の場合、この戦略が狙われる。最初にお金の収入が増える、強力な建て替えを狙うのである。狙いとしては、安めの建て替え建物「バンク(13円)」「ぺテルホフ(14円)」「イサク大聖堂(15円)」「ハフェン(16円)」「スモルニ修道院(17円)」であり、この辺は最初に建てると非常に強力である。ここで、この値段が最低13円ということに注目する。13円であるので、第1ターンの建物フェイズに、11円の建物(消防署)を作っておけば、3点余計にプラスして点が入るのである。14円のクランケン・ハウスを作ると、バンク・ぺテルホフが出たときに1円損してしまう。序盤の1円はでかいので、14建物を作っておく戦略はあまり行われない。11円建物を作っておくことが最適であると考える。

次善策として、これらが出ないことを想定したムーブもある。それは職人の船の建て替え「ヴェルフト」を狙うことである。これは6円1点と、かなりお金と点数が入るので、狙い目の建て替え建物相当の働きをする。これを行うために、第1ターンの職人フェイズにおいて、あえて6円の職人ではなく、7円の職人(船)を購入する行動を行う場合がある。これはかなり好みが分かれるが、より安全策で行く人は船の職人を買う行動を行う。


建て物プレイ

ターンの親番が「貴族」の場合、この戦略が狙われる。このゲームは職人カードが最高7円であるので(1枚だけデッキにある8円の「皇帝と船大工」はもはや事故と考える)、貴族フェイズで7円以上収入が入るようになれば、お金を使い込んでも自然と職人が毎ターン1枚買えるようになる。こうなると限界まで建物フェイズで建物を買い込むことが、そのまま点数獲得の最適化となる、という発想がある。これが建物プレイである。

このプレイングは2段階に分かれていて、第1が7円の貴族収入とすることと、第2が建物を限界まで買い込むことである。第1段階では第1ターンの貴族フェイズが2番手であることを生かして、10貴族や12貴族が回ってくることを狙う。次のターンは貴族が親番なので、同様にこのあたりが回ってくることが期待される。これにより、第2ターンには7円の貴族収入が確保できる。失敗することもありますが。第2段階では限界まで建物を買うことになる。本当に1点分でも多く建物を買うことが重要で、どのような組み合わせで建物を買うと最も点が取れるかを考えながら取る必要がある。こうなると、下の段に下がった1円引きや、同じ建物による1円引きが、激烈に効いてくる。「手札マネージメント」を行いつつ、他のプレイヤーに「最適解」を崩されないように建物を取っていく必要がある。


18貴族プレイ

第1ターンの親番が「貴族」の場合、この戦略が狙われる。最強のカードである18貴族を第1ターンに購入することを狙う。成功すると、先述の「建物プレイ」に近い状況が1ターン目から構築され、しかも毎ターン3点ずつ入る状況となる。これは相当強く、初心者でも決めれば普通に上級者に勝てる。弟分の16貴族でもこれに近い動きができる。